スターズオンアイス
スターズオンアイス
あっという間に1週間が経ったので・・・(書き込みは24日 笑)
はじめてのフィギュアスケート生体験、だったので感想を残しておきます。

フィギュア・スケート、というのは当然のことながら、「アイスダンス」「ペアスケーティング」「シングルスケーティング」という種目に分かれているもので、やはりそれぞれに際立つものがあるような。

そして、これは「採点競技」であり「表現力」や「芸術性」が求められている種目でもあるから、だろうなあ、と思うのだけども。
フィギュアスケーターは各自が『絶対的存在』を目指しつつも、やはり『相対的存在』が重要なのだろうな、と思う。
勿論、トップフィギュアスケーターまでの技術を持つ彼ら彼女らには、おのずとその個性=『絶対的存在』感は備えているものの・・・
採点で評価されて順位付けられるだけに、種目全選手のなかの自己という『相対的存在』感を持たなくてはならないんだろうな。

しかも、しかも!
試合やオリンピックにおいては「強さ」を持たなくてはならない。
この間引退されたスピードスケートの清水選手の話しにもあったけれども。
「“最速”と“最強”、本当の強さというのは違うと思っていた。やはり五輪で勝つものが強い。実力や精神面、すべてを整えられた人が本当の強さ、最強と呼ばれるものだと思う。世界記録を持っていてもリザルト(結果)を残すのは難しいことだが、あえてその難しいリザルトを僕は求めていた。」
これ、なんだろうなあ、と思う。
特に、今回の浅田真央選手を見ていて、彼女はこの両方を求めているのだろうな、と思った。
出来れば、みんな選手はそう望みたい、のだろうけれども、それこそ自分の『相対的存在』の位置関係でそれぞれの目標を持つに至るわけで。

スポーツを観戦したり、応援するという気持ちは、こうしたことをどこまで達せられるか、ということを見る上でカタルシスを得ること、が目的でもあるのかな。
フィギュアスケートの場合は、「ショー」という部分も大きいので、欲張りな観客たちはさらにエンターテイメント性も求めるわけだが。



【ACTⅠ】


“The Best of Times”
/オープニング・ドリームシアターキャスト(カナダ・キャスト&ジャパンOB&OG)

カナダスケーターたち中心の、オープニング。
金髪の綺麗なひとがいる~!と思ったら、ロシェット選手だった。
あの、ちょっと、「逞しい」(笑)という印象だった感じ・・・が、びっくり。
本当は華奢にさえ見える背格好だと知る。(157センチ)


“Carmina Burna-Ave Maria”Carl Orff
/荒川静香

荒川さんの、「動」と「静」のプログラム。
やはり、観客は「静」の静香さんを望むのか。
途中、上から重ねていた濃い色の衣裳を外したあとの、「おお!」という会場の感嘆のため息。白い衣裳の静香さんは、ゴージャスだ。
さすがは「クールビューティ」。
背中のしなやかさと、堂々たる立ち姿は貫禄十分。
彼女は、容貌がかの大浦みずきさんと似てるな・・・、と思ってたけど、やはり実際見ていても、そう思う。
ジャンプが、とても美しい。
スケーティングは、とても伸びがあって、見栄えがする。


“Vertigo”U2
/羽生結弦

ジュニアチャンピオン。
背が高いけど、まだまだ線は細い。
だけど、軟体だ~(笑)
男子だけどイナバウアーはするし、あのスパイラル・・・・・
女子でも出来ない人が多いという、ビールマンスパイラル(スピンはしてたかな?)。
びっくりするほどの柔軟性。
そのせいか、このプログラムのロックな感じは、勿論リズム感はよさそうだし上手いんだけど、ちょっと中性的に見えたかしら。
ジョニー・ウィアーもいいな、と思っているらしいので、ちょっとそれっぽいかなあ。


“Libertango”Astor Piazzolla
/鈴木明子

当代女子随一の「ダンサー」鈴木明子!
彼女が、フィギュアスケーターでなくて、他の舞踊ダンサーだったとしても、名を成せる、また、それなりの存在感のあるダンサーになれるひとだと思う。
ウェストサイドストーリーのマリアを期待していたものの、これを見て、鳥肌が立った。私はスタンディングオベーション(笑)。
彼女の手の遣い方も大好きだ。
私は、「ダンス」を見るのがとても好きなんだけども(中居ファン!としてすっかりハマったのも、中居さんの「ダンス」の手と背中にやられた時だった)、手の遣い方にとてもこだわってしまう。
彼女と、長洲未来選手の手の遣い方が好きだ。
そういう点では、私はキム・ヨナ選手の手の遣い方は・・・微妙なのだ。中途半端で「ダンサー魂」を感じないからだろう。
その点では、高橋大輔選手もいいのだけど、なんて形容したらいいのだろう。
真央ちゃんも、バレエをしている手だな、と思う。(素人目ですが)
でも、手首と手のひらのひらめかしだとか、指の伸ばし加減といったらいいのだろうか。
これらが小気味良くて大好きなのは、やっぱり鈴木明子さんと長洲未来さんかな。

“Nothing Compares 2 U”Sinead O’Connor
/シンシア・ファヌフ

リンクの中央に立つと、まさに「聳え立つ」ように見えた。
170センチ。
筋肉のつき方といい、滑っている雰囲気といい、女らしくしなやかさではあるけれど、「アーティスト」というよりは「アスリート」的。
ジャンプの迫力は男子並み。
フィギュアスケートの選手は、本当に綺麗だ。

“She’s a Genius”Chris Cester
/本田武史

本田さんはスケールがデカイ。
まあ、厚みがあるから、ってことはあるんですけども(笑)、長く世界と戦ってきた時に、「いかに大きく見せるか」ということが大事だったんだと思う。
(長野で15位、かのソルトレイクオリンピックで4位。
世界選手権で二度の3位。
上位の強豪が並び立つ中、すごかったんだなあ、と改めて思う。)
ジャンプが高い、んだろうか。
とはいえ、なんだかザツ。
えらくナマいきですが、そんな感じを受ける。
滑り込めてないのかしら。

“Do I Move You” Nina Simone
/マリーフランス・デュブレイユ&パトリス・ローソン

カナダのアイスダンス組。
カッコよかったですわ~
特に女性にホレボレ、でした。
これぞ「アイスダンス」という感じで、社交ダンスを見ているみたい。
私はどっちかというと、アクロバティックなものより、こういう感じが好きだった。
アイスダンスも、プログラムが3つから2つになりコンパルソリダンス(規定種目)が廃されるようですが、ちょっと惜しい気もするなあ。
アイスダンスにおいては、「ソシアルダンス」の流れがある、という歴史があるわけだから・・・。
それに、このコンパルソリダンス、というの、案外、他種目でも見てみたい気がする。
採点評価で順位を決めるからには、ある段階で同じ曲、要素で全選手滑って比較してみる・・・、というのもアリな気がするんですけどもね。
技術力、表現力を公平に評価できるわけでしょう。
・・・って、まあ、それはまず現行ではするわけないんですけど。(苦笑)

脱線してしまいましたが・・・彼らのスケーティングはまこと、氷上とは思えませんでした。足が吸い付くよう・・・

“Smile”Michael Jackson
/織田信成

この記事の前に書いたけれども・・・・
本当に、彼の滑りは美しい。
流れがあって、どの要素でも綺麗に流れていく。
ジャンプが「よいしょ」という感じではなくて、本当にふわっと飛んで、柔らかく着地。
そのまま、美しい曲線を描いて滑らかに上体も動いている。
この「純白」さは、もうかえって個性的。
このピュアさをいかに、強靭なものにできるのか・・・「競技」に消化・・いや、昇華できるんだろうか。
アメリカの観客が彼を愛するのがよくわかった、そんな気がした。

“Requiem”Mozart
/安藤美姫

名前のせいか、プリンセス、お姫さま、という感覚(お嬢さん、というか)で見てきたけど、今期のイメージや実際見て思ったのはゴッデス、という感じ。
クイーン、というと頂点だとかそういう感じを受けるんだけど、彼女を見ていると日本古代における「媛」だとか神話のなかの「女神」たちを思うわけです。
彼女にとっては失礼かもしれないんだけど、順位づけだとかそういうのとはまったくちがった次元での存在感。
今期の彼女を見ていると、真央ちゃんやキム選手、ロシェット選手より比べてどうこう、だとか、そういう感じではなくって。
プログラムのキャラクターとしての「巡礼」とか「クレオパトラ」として・・・どうこうだ、ということを話したいような、そんな印象を受けた。
とはいえ、彼女は本当に今期しんどかったと思うし不本意で口惜しかったことが多かっただろうと思う。身体の調子はよさそうだし、精神的にも充実していたのに。
とても女性らしい彼女にとっては、それはとても大事だと思うわけで、そうした自分のコンディションはちゃんと作り上げてきたってのに。
安藤選手は、背が高いのにどこか姿勢がよく見えなくて、前かがみ気味(肩や背中の故障のせいかもしれない)だったり、身体の硬さが気になっていたし、振り付けも典型的な「フィギュアスケート選手の振り付け」という感じから抜け出していないように見えていたけれど・・・
「レクイエム」は、名プログラム。
まさに、ゴッデス=女神な素晴らしさ、だった。
歩幅のスケール感は、静香さんに匹敵する。

“That’s Entertainment”Original Soundtrack
/カート・ブラウニング


“Who Wants to Live Forever”Queen
/申雪&趙宏博



【ACTⅡ】

“The Way You Make me Feel” Michael Jackson
/荒川静香, ジェフリー・バトル,スコット・モイヤー

“The Legend of Miss Baltimore Crabs”Hairspray
/村上佳菜子

ジュニアチャンピオン
少女のあどけなさ、というよりは、少女の艶やかさ、みたいな。
といっても、別にあざといわけではないんだなあ。
華やかさ、といったらいいのか。
真央ちゃんとはちがった、「女の子らしさ」。
クラシカルな演技を見たら、また違う印象を持つかもしれない。
小柄で、まだまだ、自分の身体いっぱいに表現は出来ているけど、それ以上ではないかな、という感じ。
しかし、手先足先までのどこを切り取っても欠点のなさそうな所作の美しさはすごい、と思う。

Guitar Concerto”Michael Kamen
/小塚崇彦

“Fly”Celine Dion
/ジョアニー・ロシェット

“Sympathy for the Devil”The Rolling Stones
/ジェフリー・バトル

“Eye”Coba
/高橋大輔

“Symphony #5”Mahler
/テッサ・バーチュー & スコット・モイヤー

“Masquerade”Aram Khatchaturian
/ 浅田真央

“I’ve Got the Music in Me”Kiki Dee Band
/フィナーレ・キャスト(全員)


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