昨日、「交渉人」の最終回をながら見、していた。
続けて見てはいなかったし、そのシチュエーションにはいささか斜め見もしていた。

だが、ラストのあたりで泣きそうになった。

悪魔のような犯人。
立てこもり犯との交渉のうえで牢獄から出てきて復讐をしようとしているが、それもまた黒幕がいて・・・、という展開のようだった。
その犯人の動機、つき動かしていたもの。

自分を生んだ親も知らず捨てられ、育った施設でも問題児。
ひととの関りあい方を本当の意味で覚えずに成長してしまった。やっと友人となったと思ったひとたちの代わりに、殺人を犯した。
その彼らに「自由になる日が来るかもしれない」と牢獄から手紙を送った。

・・・しかし、彼らは何も答えなかった。
どころか、きっと彼らは脅迫されたと思ったにちがいない。(前後の事情を見ていないので、よくわからない)

彼らの代わりに自分は罪を引き受けたのに、彼らはでも、幸せではない。
いったいなにをしているの、と。

「待っているよ。帰っておいで。」
「辛かったね、僕も辛かったよ」
「ごめんなさい」

それだけがほしかった。

ドラマ、だからね・・・。
とも思うんだけど、交渉人の警察官の「私は待ってるから」で、彼の心の暴走が止まったというのは、救いがあってよかった、と思った。

交渉人のタイプもいろいろあると思うんだけど、このドラマの主人公の場合はまっすぐな性格をそのまんま、相手につらぬく対話型、という感じ、なのかな。

あのひとを思う。
和賀さん。

「待つ」というひとが彼にはきっと、居てくれると思う。
私たちも、だ。

近頃、あのドラマの中のひでおの故郷や三木さんが駐在していたまちの人々のことを思う。
桐原老人もまた、ひでおを救いたかったのかもしれないな、と。
だからこそ、封印していたことばを刑事に話したのかもしれないな、と。
そして、さらには、あのまちのひとの重荷を軽くしたかったのかな、と。
そうしたひとびとの話も幾つか生まれていたこともあったっけ。
いろんな角度で観ることができたのは、あの場所があったから。
そして、公式サイトの掲示板があったから。

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