今日は、仕事帰りに、久しぶりに映画館に足を運んだ。
大阪の郊外のシネコン。
とても、綺麗でフカフカの椅子にゆったり・・・はいいけど。
3人しか入場者がおらんとはーーーーーーーー!!
ええんか、これで、と思ったが、どうやら。
割引上映しまくる直前だったから、らしい。
うーん。(汗)

それでですね、ずっと観たかった「踊る」シリーズスピンオフ「交渉人 真下正義」を観ました。
一番のツボ。

真下の携帯電話が、私の携帯電話と同じ機種だった。

映画の初めの方で、着信とか発信画面を見ていて「一緒だ・・・」と思っていたら、どうやら色も型も一緒だった。
ボーダホンの「KOTO」です。(笑)

まー、そんな瑣末なことは、いいんですけど。
面白かった・・・は面白かったけど、なんかクライですね。
いや、まあこんな評価はなんですが、クライよね、真下くん。
あまりに、ユースケさんが辛そうってか、めちゃめちゃ細いので、
「大丈夫かーーー!!」と思って、ずっと観ていた。
そりゃ、鉄道マンが皆、危惧するはずだよ、ついでに交渉課の面々もな。(笑)
あれは、ニュートラルなシリアスな、カッコイイ真下らしいんですね。
帰ってから、パンフレット見てわかりましたけど。
「踊る」シリーズの、青島&すみれ、の偉大さがわかる。
青島だって、悩むしグジグジもするんだけど、なんてったて青島だからさ、織田さんだからさ。(苦笑)

「踊る」シリーズには、随分踊ったものだ。
もう、あれから8年経つんだな。
ちょうど、私は、ネットをやり出したころで、これと「ケイゾク」で、掲示板読んだり書いたりする味を
覚えてもしまったもんだ。
真下は、ずっとコメディリリーフで、おぼっちゃまで軽くてお調子もので、それでも、
どっか情があって、案外フットワーク軽くて、頭が柔らかくて、実は賢い。
という、まーオイシイ役だった。
実は、ジャニーズ、しかも、ごろちゃんあたり考えてたんじゃないのー?ってな役柄だったらしい。
が、まさに、これでユースケさんはスター街道まっしぐら、となったわけで。
(その前といや、たけしさんの隣にいるにーちゃん、としか知らなかったかな)
今回も、スピンオフとやらで、大人気作の主演、である。

でも。
この、真下は・・・・なんていうかなー。
うーん、微妙だなー。
「交渉人」の真下は微妙だ。
独特の愛嬌だとか、人の好さだとか、腰の低さ、だとかが、「交渉人」の面の下にすっかり、覆われている。
この映画の中の青島的ポジションにいる、寺島進さん演じるところの木島(この役自体は、とても愛すべきキャラクターだが、いささかステレオタイプ?)との会話や、鉄道指令の片岡との会話は、今までの真下なら、人情味あるところに見えるのが。
「交渉人」真下である彼の場合は、それさえも「交渉人」に見える。
どっちかというと、広報マンの彼とか、小泉ジュニアくんとの会話の方が、真下の素が見えてくる感じがしてくる。
きっと、この映画の真下は、そういうところをあえて、強調しているのだろうが。
雪乃との会話でギャップを見せたり、最後の(とってつけたような感じは否めないが)指輪探しの場面などは、「ああ、これだよ、このへなちょこだよ」とほっとさせるのだが。

「踊る」のシリーズを通じてのテーマとしては、個と組織の関係性であったり、仕事やプロというものに対する思いなのかな。
それで、警察という組織(今までの所轄と警視庁、という関係の描き方でなくて、職人芸の個人プレーが目立つのも、今回の特徴ですな)だけでなく、『鉄道』を据えていたあたりが。
なんともはや、と溜息をつく。
この「踊る」シリーズは確かに、何か大きな力が働いているのかもしれない。

冒頭の、「踊る」のオタク心くすぐるというか、マニア心くすぐるお馴染みのエキストラメンバーらの場面から、鉄道へ。
電車や駅の、パニックに陥る描写は、やはり平静に見られない。
映画の中の鉄道マンは、とても職人でありプロ意識があり、懸命だった。それでいて、冷静で、ウィットに富んでいる。
この映画の中であれば、鉄道事故が起こったとしたら。
鉄道マンは、車掌として乗り合わせていたり通勤として乗り合わせていれば、必死で乗客を守ろうとしただろうし、近隣の駅に走ってでも、知らせに行っただろう。
そして、指令は、遅刻で度を失っている運転士に気づき、「ばかやろう!」とは言うだろうが、「それくらい、なんとかしてやる。とりあえず、息吸って吐いてみろ」くらいは、言ってくれるんじゃないだろうか。
現実、ああいった事故はあったものの、ほんものの鉄道マンたちだって、後続列車の追突を必死で止めたのだ。

観ていて、あの事故を思い起こさずにいられなかったが、それでも、変わらず公開したのは、結果的には、よかったのだと思う。
製作協力に、札幌、東京、大阪の地下鉄、それからJR西日本の名前があった。
この映画の製作時、各社とも、「日本の鉄道の優秀さ」には、胸を張っていたに違いない。「安全性」にも。
そういうことを考えると、なんとも言葉にし難い気持ちが残った。
多分、こういうことを書くのは、ナンセンスだと思うが、あの事故があったのとなかったのと、多分、この映画の印象が大きく変わったことだろう、とは思った。

結局、あの犯人はなんだったんだろう?
真下の持つ「闇」と、犯人の持つ「闇」が似ていて、わかったつもりになっていたのに、どうやら違ったようで。
最後、犯人は自己完結をして、去って行った。
結局なんなんだ?
あのボイスチェンジャーといい、ラストの爆発といい、あれが「模倣犯」でホログラムのように爆発したピース(実は生きてんじゃないか、と思ったくらい)であっても、私は驚かない。
犯人の場面で流れた、あのスキャットは、「踊る」のMOVIE1でも登場した、キョンキョンの犯人が現れた時に流れたスキャットと、よく似ている。
あれを聴くと、「あちら側」に行ってしまった、犯人の存在を感じる。
「こちら側」に踏みとどまる、と真下は言った。
この頃、「こちら側」と「あちら側」は、案外近いのだろう。
その違いは、他者との関係性をきちんと持てるかどうか、なのかもしれない。
お互い憎まれ口叩きながら、わかんねー!!って世代間ギャップを言いながら、「ご馳走してよね」とか「酒飲みに行こうぜ」とか言い合える、関係。そういうもんなのかもしれない。
オヤジたちの勘は、経験と脳内コンピューターのなせる業でもあって、若造だって、見る目があれば、ちゃんと尊敬できる。
けどなー、やたら「勘」言われてもなあー。(笑)
ちゃんと継承していかないと、なんにもならないんだよね。

スキャットと、東京の遠景。
「踊る」シリーズからの、パターンだ。
で、東京タワーが映ると、和賀マンを探したり「2004」のイルミネーションに胸が騒ぐのも、やはり砂の器ファンのサガですね。(笑)

すごく、感想が取りとめがないんですが、ただ、あの。
この映画って、実は筋書きは、かなり古典的なんじゃないかな、とも思いました。
お話、というか脚本的には。
まずは、「踊る」ありき、ってところはあるし、キャラクターの楽しみで観させているところがある、って感じでしたけど。
コンサートのシーンなんか、そういうのを、すごく思いました。

まあ、それにしても、「踊る」での織田裕二のデカさを、思いましたね。
ユースケさんが、どうの、ていうより。
スピンオフ、ってのも流行りで、サイドストーリーで盛り上がるのもよくわかるんですけれど、「踊る」本編はこれからどうなるんだろうなー、なんて思ったりもしたの…

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