小説というのは難しい
2005年5月19日 読書
猫になりたい水曜日から、木曜日に日は移りました。
雨も降ってきて、犬も寝ている真夜中、書き仕事をほっぽり出して、
お風呂の中で読みかけの小説を読んでいた。
さだまさし「眉山」。
さださんの前作「解夏」は、読んでいない。
本屋で見つけた綺麗な装丁に惹かれて、数ヶ月前に買ったものを読んでいた。
それで、感想を書いてみようかな、と。
まず、読後感としては「精霊流し」の方が、流石、自伝的小説と謳ってあった
だけはあって、迫力があったように思うなあ〜。
小説って、難しいですね。
書いてある主題だとか、展開は面白いですし、興味深いです。
なんだか、また身につまされる部分もあるしね。
・・・これは多分、あまりに主人公のお母さんが天晴れすぎるからでしょうね。(苦笑)
文中何度も、いろんな登場人物が彼女にハハア〜〜、と平伏しちゃってるんだけど(笑)、
読んでいるこっちもそうなのね。彼女はあまりに立派すぎる。(笑)
まあ、娘から見た母、っていうのはそういうものなのかもしれません。
私も、結局、母には頭が上がりませんし、ひとりの女としての技量や器量も超えられないなあー、
って思うことがありますし。
それから、この小説は、とても劇的です。
すぐにでもドラマや映画に出来そうだな、ってところがまた、しょうがない(?)ところですね。
でもね、小説にはないものねだりで、「小説的」なものを求めてしまうものなのです。
ステキだけど、これ映像化するとしたらどうしたらいいのかな?っていうくらいのものも、
求めてしまうものなんです。
私は、そういった文を書けないもので、余計にそういうものに憧れてしまいます。
という理由で、私は、さださんは、やはりシンガーソングライターの顔の方が好きなようです。
でも、そうは言っても、とても文章が上手い方です。
あれだけの詞を書き、あれだけの語りが出来る方ですから、こちらの心を捉える術は、
とても長けてらっしゃいます。
コンサートのMCの時に、ジーンとくる直球的な感じが、小説でも感じられます。
でも、小説というのは、それじゃあまた、物足りなかったりするんですね、本当難しいものですね。
とまあ、好き勝手なことばかりを書きましたけれど、これはあくまで、私の好みの問題です。
ところで、青年医師や看護師が放った心無い驕った言葉に対する主人公の
お母さんの一喝は、読んでいて、そうだそうだ、まったくだ、と思いました。
父の入院時に、話していたことや感じたことが思い出され、
その時の悔しい思いだとかが甦ってきたりしました。
患者や家族と医療従事者との関係・・・・。
これを掘り下げすぎると、また生々しかったりするんでしょうが、
うまくそのあたりは、まとめていますね、この小説。
実際、母親の秘密より、最後の青年医師のくだりの方が、グググッと胸に来ました。
でも、母親の秘密=娘への贖罪、懺悔、そして最後、その秘密がうまく医学の話とも絡んでくるわけです。
天晴れ母さんの真実は、最後までハハア〜、といった感じ。
で、どうしようもない私は、すぐに直江先生とか倫子とかあさみのことを考えてしまうのだった・・・。
私は、これから、こういった小説を読むと、そういった視点から逃れられないのだろうか。(苦笑)
雨も降ってきて、犬も寝ている真夜中、書き仕事をほっぽり出して、
お風呂の中で読みかけの小説を読んでいた。
さだまさし「眉山」。
さださんの前作「解夏」は、読んでいない。
本屋で見つけた綺麗な装丁に惹かれて、数ヶ月前に買ったものを読んでいた。
それで、感想を書いてみようかな、と。
まず、読後感としては「精霊流し」の方が、流石、自伝的小説と謳ってあった
だけはあって、迫力があったように思うなあ〜。
小説って、難しいですね。
書いてある主題だとか、展開は面白いですし、興味深いです。
なんだか、また身につまされる部分もあるしね。
・・・これは多分、あまりに主人公のお母さんが天晴れすぎるからでしょうね。(苦笑)
文中何度も、いろんな登場人物が彼女にハハア〜〜、と平伏しちゃってるんだけど(笑)、
読んでいるこっちもそうなのね。彼女はあまりに立派すぎる。(笑)
まあ、娘から見た母、っていうのはそういうものなのかもしれません。
私も、結局、母には頭が上がりませんし、ひとりの女としての技量や器量も超えられないなあー、
って思うことがありますし。
それから、この小説は、とても劇的です。
すぐにでもドラマや映画に出来そうだな、ってところがまた、しょうがない(?)ところですね。
でもね、小説にはないものねだりで、「小説的」なものを求めてしまうものなのです。
ステキだけど、これ映像化するとしたらどうしたらいいのかな?っていうくらいのものも、
求めてしまうものなんです。
私は、そういった文を書けないもので、余計にそういうものに憧れてしまいます。
という理由で、私は、さださんは、やはりシンガーソングライターの顔の方が好きなようです。
でも、そうは言っても、とても文章が上手い方です。
あれだけの詞を書き、あれだけの語りが出来る方ですから、こちらの心を捉える術は、
とても長けてらっしゃいます。
コンサートのMCの時に、ジーンとくる直球的な感じが、小説でも感じられます。
でも、小説というのは、それじゃあまた、物足りなかったりするんですね、本当難しいものですね。
とまあ、好き勝手なことばかりを書きましたけれど、これはあくまで、私の好みの問題です。
ところで、青年医師や看護師が放った心無い驕った言葉に対する主人公の
お母さんの一喝は、読んでいて、そうだそうだ、まったくだ、と思いました。
父の入院時に、話していたことや感じたことが思い出され、
その時の悔しい思いだとかが甦ってきたりしました。
患者や家族と医療従事者との関係・・・・。
これを掘り下げすぎると、また生々しかったりするんでしょうが、
うまくそのあたりは、まとめていますね、この小説。
実際、母親の秘密より、最後の青年医師のくだりの方が、グググッと胸に来ました。
でも、母親の秘密=娘への贖罪、懺悔、そして最後、その秘密がうまく医学の話とも絡んでくるわけです。
天晴れ母さんの真実は、最後までハハア〜、といった感じ。
で、どうしようもない私は、すぐに直江先生とか倫子とかあさみのことを考えてしまうのだった・・・。
私は、これから、こういった小説を読むと、そういった視点から逃れられないのだろうか。(苦笑)
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