逝くひとの願い(みっつめ)
「猟奇的な彼女」
・・・凛子さんの運命のひと。
最初にピン、と来たとおりの展開だった、そのひと。

直江先生を思い出した。
直江先生に、もし倫子の前に恋人がいたらどうだったろう。
たとえば、長野で本当に愛したひとがいたとしたら。
ああしたのだろうか。

直江先生なら、きっと、もっと強烈に別れを告げていそうな気がするな。
彼女にとって自分が過去のひとになるように。
でも、それって辛いだろうね、すごく。

また、倫子に彼女のような思いをさせないでおこう、と自らの命を絶ったのは、自分のエゴだとか美意識のこだわり、だと。
医者ならばきっと、その狭間で揺れていたことだろう。

でも、彼は選んだのだ。
自分の初志貫徹と共に。
残すひとへの愛の言葉と思いを昇華することを。

※紫蘭と芍薬が咲きました。

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